“バブル”に投資するということ

日本における“バブル”と言えば、1990年代前半に崩壊した「バブル景気」が思い浮かびますが、同じ頃、もう一つの“バブル”が注目を集め始めました。それが、ウォーターのバブル「ウルトラファインバブル」です。これは、直径が1000分の1ミリ以下の微泡のことです。「水の技術として最初のイノベーション」とも言われ、1990年代以降からこの分野についての基礎研究や多くの応用事例が報告され、日本がファインバブル技術の先進国となる礎を築きました。

すでに、食品、化粧品、薬品、医療、半導体や植物育成等、幅広い分野で活用されており、ウルトラファインバブルの農業での可能性に魅かれて日本企業に入社したオランダの園芸、温室栽培専門家も出たほどです。

「この微泡は、泡がはじける衝撃によってバクテリアの破壊も促進、よりエコでかつ効率的な清掃や殺菌が可能になる。栽培の場合は、水の中にウルトラファインバブルを用いると微生物の活動がより早くなり、土中での根の成長が促進され、栄養素の吸収が早くなる。さらにこの水は通常の水に比べ溶解した酸素の濃度がより高い」――そう紹介したのは、アルゼンチンの「ラ・ナシオン」紙です。同紙は、2016年に日本のファインバブル技術の先進性について紹介しており、弊社でも注目していました。

ある調味料メーカーは、なめらかな味を出し、また賞味期限を長くするためにこのバブルをマヨネーズ製品の一部に使用したり、海産物を扱う会社が魚介の変色化を遅くさせ、新鮮度を保つために利用しているそうです。また、このバブルを使って清掃をすると、洗剤を使用せず節水することができ、臭いも抑えられたとのことです。同様に、洗濯機にも利用されており、エネルギーをかけずに洗浄力を高めることができます。2022年には、業界初となるウルトラファインバブル給湯器が発売されました。

ESGアナリストは、企業のESGへの取り組みがいかに競争力に結びつき、企業価値の向上と、株価の中長期的な上昇につながるかということを、絶えず考えています。そのため、業界動向、技術開発のトレンド、企業の情報開示姿勢の変化など数字にあらわれないファクターが、実際の企業行動のファクトに、どのように表れるかを注視しています。特に技術開発と商品化には時間がかかるため、技術のトレンドを長期的に見守っています。 ファインバブル製品市場規模は、10年前の調査では2023年に国内5,000億円、全世界6兆円を超える規模になると予測されていましたが(総合プランニング調べ、2014年4月)、現在、はるかにこの規模を超えるものと想定されています(*)。長期的な視点で、日本のウルトラファインバブルのバブルがはじけないよう、市場のサステナビリティに注目していきます。

(*)一般社団法人ファインバブル産業界( https://fbia.or.jp/ )

株式会社グッドバンカー
リサーチチーム

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