平和に向けた投資――安心・安全

5月に来日した国連世界食糧計画(WFP)の事務局長によると、米国とイランの軍事衝突によりホルムズ海峡が事実上封鎖されて以降、食料など支援物資の輸送コストが2割上昇したと指摘しています。そのような中、限られた予算で活動を縮小せざるを得なくなっており、「命が危機にさらされている」と述べました。

トランプ政権が対外援助を大幅に削減したほか、国際情勢の不安定化から人道支援資金を国防費にまわす国も相次いでおり、世界のWFPへの拠出金は2024年から2025年にかけて約33億5000万ドル(約5500億円)減少しました。

WFP事務局長が記者会見で、そうした状況にありながらも日本が支援を継続していることに謝意を示しました。日本は、WFPにとって常に上位10カ国に入る主要拠出国となっています。

 日本が世界に貢献しているのは、資金面だけではありません。日本企業が持つ優れた技術や製品が、様々な場面で活躍しています。

 例えば、深刻な水不足に悩む中東やアフリカ地域において、その解消のために海水淡水化装置の提供やインフラ整備を行ったり、災害現場における救援機材の活用などです。日本は、世界最高水準の逆浸透膜(RO膜)技術を擁するほか、高性能の重機や最新技術を搭載した機材があり、国際緊急援助隊(JDR)の活動や国際支援で重要な役割を果たしています。

 安心して暮らせること、日常の安全が確保されることが、私たちの生活において何よりも求められることであり、基盤となるものです。その生活基盤を支えることができる多種多様な企業が、日本国内には数多く存在しています。

世界情勢が不安定な中、非軍事的に世界に貢献することで、他国からの軍事的な脅威や侵略を防止することができるのではないでしょうか。また、それこそが軍事力を用いずに世界の平和に貢献できる道でもあると思います。

災害の多い日本は、世界中から様々な支援を受けてきました。2011年の東日本大震災の際は、最終的に計163の国・地域および43の機関から支援の申し出があり、救助隊派遣、物資提供、義援金、技術協力などの支援を受けました。その背景には、形式的なものだけではなく、長年の交流を通じた親近感や、それまでの日本の支援に対する恩返しだと表明する国もありました。

「安心・安全」に貢献している企業に投資する――それが、日本の安全保障と世界の平和につながると言えるのではないでしょうか。

株式会社グッドバンカー
リサーチチーム

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