株式会社グッドバンカー
ワールドエコレポート

トリオドス銀行(オランダ)のウィンドファンド

May 2001

先月号で、オランダのトリオドス銀行をご紹介しました。今回は同行がイギリスで始めたウィンドファンドのお話です。

このファンドのために設立されたThe Wind Fund PLC.という会社の株を投資家に買ってもらい、それを元手に同社が風力発電プロジェクトに投資します。1995年2月の第一回公募では、57万5000 ポンド(約1億円)を集めました。1998年1月には私募でさらに31万1千ポンド(約5千400万円)の申し込みがありました。将来的には、少なくとも 200万ポンド(3億5千万円)が集まると見込んでおり、最終目標額は650万ポンド(約11億円)です。

イギリスのウィンドファンドの前身と言えるのが、同行が本拠地オランダで1993年に売り出した"Het Windfond"です。これは販売最初の8週間で700万オランダギルダー(約3億5千万円)を集めました。現在の総額は4千万オランダギルダー(約20億円)です。

さて、投資対象は小規模の再生可能エネルギー発電プロジェクトに限られていて、投資選定基準も明確です。英国風力発電協会と、国際的な環境保護団体である゛地球の友(The Friends of the Earth)"がそれぞれ策定した再生可能エネルギー事業ガイドラインを参考にして適合性を判断します。ポイントは、1.事業が商業的に成功し、高度な技術を用いて資金リスクを最小限に抑え、なお且つ業務によって大気を汚染しないこと。2.事業用地を慎重に選び、環境負荷を最小限に留めること。3.地域コミュニティーへの悪影響を最小限に抑えること。4.事業に関わる、専門家との重要な協議経過を開示すること。(具体的には英国風力発電協会の「風力エネルギー開発における最善行動指針」に従っていることを書面で証明し、公共の課題についてきめ細かく対処すること。)

デンマークにも、一般の人々が参加できるウィンドファンドがあり、この風力発電への投資で得た収入には非課税となっています。エネルギー供給のような社会的インフラ・プロジェクトに、投資行動を通じて個人が関われるというのは、何か夢があって楽しいですね。