株式会社グッドバンカー
ワールドエコレポート

サッカーワールドカップの社会的責任は?

June 2002

去る5月31日から始まった、サッカーワールドカップは、世界人口の3人に2人(40~50億人)が見るといわれています。今日は、サッカーや野球など、スポーツ組織の社会的責任を考えるMHC International社(ロンドン/ジュネーブ)のレポートをご紹介しましょう。MHC社は、企業の社会的責任と同じように、公的であるか、民間であるか、また規模の大小に関わらず、すべての組織や機関に社会的責任の概念を適用すべきだと言っています。そして多くのスポーツイベントでのスキャンダル、FIFA(国際サッカー連盟)の会計スキャンダル、イギリスのフーリガン、賭博シンジゲートによって決められた、ワールドクリケットのスケジュール、オリンピック選手のドラッグ問題などをとりあげています。

そして、現在多くの企業が、ソーシャルレポートを出しているのだから、FIFAやUEFAそして主要なサッカーチームも出すべきだというのです。 MHC社は、組織における社会的責任を0~1.0で評価し、ウェブ上で公開しています。0.4以下の組織がほとんどない中、ワールドカップは0.25という低い評価です。評価が低い理由は、オペレーションの不透明さ、倫理規定の欠如、トップの腐敗、ゲームに関するあらゆるレベルのsocial auditの欠如などが挙げられています。しかしポジティブな側面として、例えば、地域貢献、高い給与、人種的差別のない選手の採用などが挙げられています。4年前フランスがワールドカップで優勝したことは、フランス国内の人種間の友好関係の促進に大きく貢献したとみなしています。

このように、ワールドカップを世界で最も社会的に無責任な組織といいながら、多くの人がサッカーゲームを、そしてワールドカップを愛しているとして、ワールドカップの社会的責任を果たすために以下のようなワールドカップ憲章の策定を求めています。

  • 主要な関連団体を対象に倫理規定を策定し、ゲームに係るすべての人々に配付し、その遵守を独立した機関がチェックする。
  • サッカー選手は倫理規定を遵守し、地域社会に積極的に貢献する。
  • 倫理規定の遵守ではまずトップがその模範を示す。
  • チームの経営者は選手に公正なプレーを要求すること。
  • スポンサーは社会的責任を果たしていないチームとの取引をやめ、テレビ放映から撤退すべき。
  • 選手およびコーチはフーリガン対策に協力すべき。
  • 模範的な選手については、給与面で優遇すべき。
  • 選手の移籍に際しては、契約書に倫理規定条項を含めるべき。
  • 試合で明らかに良い行為があった場合は、その選手に対してグリーンカードを出し、2枚のグリーンカードで1枚のイエローカードを無効にする。

テレビの前で選手の華麗なプレーに酔うのは楽しいことですが、ちょっとこのような観点から、ワールドカップをながめてみることも必要かもしれませんね。