株式会社グッドバンカー
ワールドエコレポート

多摩川クリーン作戦

June 2004

6月は環境月間ですが、山梨県、神奈川県、東京都を流れる全長138kmの多摩川では、市民と流域自治体による河川敷のクリーン作戦が展開されました。今回は、ボランティアとして参加した当社のアナリストの報告をご紹介します。

このクリーン作戦は、多摩川の環境を守る活動のひとつとして、年間を通じて流域の東京26区市町村、神奈川1市、山梨3市町の各所で実施されているそうです。大田区の環境保全課によると、この活動の歴史は長く、1970年代まで遡ります。当時、多摩川流域の急激な都市化により、水質悪化など自然環境の破壊が問題となりました。このような中、1974年地域住民により「多摩川を愛する会」が発足しました。翌年には国土交通省が「河川環境課」を設置し、市民・企業・自治体・河川管理者のパートナーシップの構築を目指した取組みが開始され、その後、流域区市町村による「多摩川行政連絡部会」が発足したのです。そして1980年、全国に先駆けて住民と行政のパートナーシップによる「多摩川河川環境管理計画」が策定されました。この計画は、自然生態系、都市計画の学識経験者、流域自治体、関係市民団体の意見だけでなく、住民アンケートの結果も盛り込まれるなど、まさに市民参加型の協働プロジェクトで、それまで「治水」や「利水」中心であった河川管理に、初めて「環境の保全」という考えを取り入れた点が特徴と言われています。

6月13日、朝には雨もあがり、大田区の流域20kmでは3,180名のボランティアが参加して河川敷の清掃が行なわれました。協働プロジェクトという名にふさわしく、参加者にはボーイ/ガールスカウト、市民グループ、企業で働く人たち、行政・自治体と、ざまざまな顔ぶれが集まりました。空き缶やペットボトル、大きいものでは自転車などがありましたが、予想していたよりごみは少なく、多摩川の水もきれいでした。大田区の環境保全課によると、下水道が完備されたこともあり、多摩川では鮭の溯上だけでなく鮎や多くの魚が戻ってきているようで、河口流域のある同区では昨年21種類の魚が確認されたそうです。

清掃が終了する頃には、多摩川が急に身近にそして私たちの川という実感がわいてきました。私たちの川、自然、地球だからこそ大切にしたいものですね。

(参照)国土交通省 関東地方整備局 京浜河川事務所