株式会社グッドバンカー
ワールドエコレポート

パリの空の下

July 2004

ゴミは落下する?

1960年代に建てられたパリのアパートに住んで驚いたことは、ゴミを捨てるダストシュートの存在です。ビン、カン、ペットボトル、また雑誌・新聞類は分別して、まとめて地下の共有のゴミ置場に持っていきます。しかし他の生ゴミやプラスチックなどは、何の分別もせずにビニール袋に入れて、ダストシュートにどんどん投げ入れてしまいます。各階にダストシュート用の小部屋があり、ドアを開けると自動的に明かりがつき、フタつきのダストシュートのパイプが現れます。各階の住人が好きな時間に捨てたゴミは、ダストシュートを通ってゴミ置場に集められ、それを決められた日に管理人さんが道路に出し、清掃車に持って行ってもらうのです。ちなみにこのアパートは8階建、この高さからゴミが地下のゴミ置場に落下していくさまを想像するだに、奇妙な感じです。

アパートの住人にとってこの上なく便利なシステムですが、このゴミ管理の仕事をしている人のほとんどが有色移民の人たちであるのを目の当たりにすると、何か心が痛みます。自分の捨てた汚いものの処理を他人にまかせ、自分の手を汚さないところからは、「ゴミを減らそう」とか「もったいないから資源として生かせないだろうか」といった発想は生まれにくいように思います。 

このようなゴミ処理のシステムが、フランス人の環境問題への意識とどう関わっていくのか今後とも興味深いところです。